2020年から小学校で、2021年から中学校でプログラミングが必修となりました。2022年には高校でプログラミングを含む「情報I」が必修科目として新設され、2024年には、大学入試共通テストで情報の科目が導入予定となっています。
小学生の子供をもつ保護者の方は、今後どのようにプログラミングを学ばせるか考えている方も多いのではないでしょうか。
プログラミングの力を評価する一つの方法としてプログラミング検定があります。
この記事では、小学生がプログラミング検定を受けるメリット・デメリットと小学生向けのプログラミング検定をご紹介します。
小学生がプログラミング検定を受けるメリット・デメリット
英検や漢検のように小学生が学習の過程で検定受験をするメリットは多々あります。その中でも小学生がプログラミング検定を受験するメリットを3つご紹介します。
メリット
子供の実力がわかる
英検や漢検などの検定と同様に、プログラミング検定を受験することで、子供の今の実力を知ることができます。検定の結果を考慮した上で、次の学習計画を立てることができます。
子供の学習意欲を高める
子供は、テストに合格したり、花丸をもらったりすることがやる気アップにつながります。子供のレベルに合った検定からチャレンジし、検定合格という成功体験をすることで、次の目標への学習意欲が高まります。
中学受験に有利な場合がある
英検などを持っていると中学受験に有利になる場合があります。子供向けのプログラミング検定は、比較的新しい検定ではありますが、すでに中学受験で検定合格者を優遇している学校があります。
今後はどのように広がっていくかは未知ですが、英検のように一般的に取り入れられていく可能性はあるでしょう。
また、2024年からは、大学入試共通テストでプログラミングを含む情報分野が導入される予定です。大学受験を見据えて、検定で受験慣れしておくのも良いのではないでしょうか。
デメリット
小学生がプログラミング検定を受験することに大きなデメリットはありませんが、無理な受験は逆効果になってしまうことがあります。
子供のレベルに合っていない、難しすぎる検定を受けると子供の学習意欲を削いでしまいます。まずは、子供が楽しんでプログラミング学習をすることが優先です。子供にやる気がない場合は、無理に受験をさせることは避けましょう。
まだ低学年の場合は、年齢が上がるにつれて検定に関心を持つ可能性があります。
小学生向けのプログラミング検定
それでは、小学生におすすめのプログラミング検定をご紹介します。小学生におすすめのプログラミング検定は、小学校の授業で使用されることがあるプログラミング言語Scratchをベースとした試験です。
Scratchは、マサチューセッツ工科大学が開発した教育用のプログラミング言語で、パソコンのマウス操作で簡単にプログラミングし、オリジナルのゲームや作品を作ることができます。
すでにScratchでプログラミングを学習している子も多く、プログラミング未経験の子も今後Scratchに触れる機会があるのではないでしょうか。
もちろん、すでにテキストプログラミングなどを学んでいるお子様は、さらに上のレベルの検定に挑戦することをおすすめします。
プログラミング能力検定
プログラミング能力検定は、プログラミングの基礎知識を測定する検定です。
2022年度より高校で必修化される「情報Ⅰ」のプログラミング教育に対応し、2024年度の大学入試共通テストからの情報科目におけるプログラミング試験への対策となることを目指しています。
対象は、現在小学生・中学生・高校生です。実施会場数は日本一の1780回会場なので、近くの受験会場も見つかりやすいのではないでしょうか。受験を希望する場合は、各会場に申し込みをしましょう。
試験は独自のビジュアルプログラミング言語を使用して行いますが、小学校の授業でも使用されることがあるプログラミング言語Scratchをベースとした試験対策講座を認定のスクールで受講することができます。
主催 | プログラミング能力検定協会 |
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受験資格 | 小学生・中学生・高校生 |
受験日程 | 年4回(2月、6月、9月、11月) |
対応言語 | 独自のビジュアルプログラミング言語、テキストプログラミング言語 |
合格基準 | 正答率60〜80%以上 |
受験料 | 受験するレベルにより異なる。2,100〜8,700円 |
ジュニアプログラミング検定
ジュニアプログラミング検定は、サーティファイが行っている子供を対象としたプログラミング検定です。Scratchを使用したプログラミングスキルを測定し、証明・認定します。合格者には、認定証が発行されます。
試験は、単に知識を問うのではなく、実際にScratchを使用してゲームなど1つの作品を完成させる実践的な試験内容です。
試験会場は、サーティファイが認定する会場で行われ、会場によって試験日程が異なります。会場の多くはプログミング教室となっています。受験を希望する場合は、各会場に申し込みましょう。
また、現在ジュニアプログラミング検定の合格者の入学を優遇している中学校もあります。
現在、入学者を優遇している中学校は、「日出学園中学校」「八王子実践中学校」「相模女子大学中学校」「浜松開誠館中学校」「愛知真和学園 大成中学校」があります。
主催 | サーティファイ |
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受験資格 | なし |
受験日程 | 各会場により異なる |
対応言語 | Scratch |
合格基準 | 正答率60%以上 |
受験料 | 受験するレベルにより異なる。2,400円〜3,000円 |
日商プログラミング検定
日商プログラミング検定は、日本商工会議所が行っているプログラミング検定です。初心者から受験することができる内容で、プログラミングに関する基本的な知識・スキルに関する試験なので、小学生でも受験することができます。
試験は、「ENTRY」「BASIC」「STANDARD」「EXPERT」の4つのレベルから受験することができます。小学生が受験する場合は、まずは「ENTRY」がおすすめです。ENTRYでは、小学校の授業でも使用されることがあるプログラミング言語Scratchを使用します。
また、試験は日本商工会議所のネット試験会場で行われます。日程はネット試験会場により異なります。受験を希望する場合は、日本商工会議所のサイトからお近くの試験会場を検索し、申し込みをしましょう。
主催 | 日本商工会議所 |
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受験資格 | なし |
受験日程 | 各ネット試験会場が決定 |
対応言語 | Scratch、Python、Java、VBA、C言語 |
合格基準 | 正答率70%以上 |
受験料 | 受験するレベルにより異なる。3,300円〜6,600円 |
まとめ
いかがでしょうか。検定により、試験の目的や内容が異なります。お子様がプログラミング検定に挑戦することで、プログラミング学習へのモチベーションが高まると良いですね。